【連載記事】虹の向こうに③~今回は、陸前高田から~
あしなが育英会が東日本大震災・津波遺児のケアの拠点として整備を進めてきた「レインボーハウス」。6月29日(日)、陸前高田の施設が、ついに竣工しました!
仙台と石巻のレインボーハウスが、既存の建物の改修をベースに建設されたのに対して、陸前高田はいちから造ったもの。それだけに、子どもたちの過ごしやすさに配慮し、見守りの仕組みも熟考して設計されています。3カ所の中で、一番早く着工し、本当は昨年のクリスマスイベントに合わせてオープンするのが目標だったけれど、震災後の資材不足や建築費高騰、職人不足のあおりを受け、完成が遅れていました。
子どもたちも保護者も、あしながの職員もボランティアも、待って待って待った完成。竣工式の日、駆け付けた子どもたちは、真新しく広々とした建物に最初は驚き、照れていたけれど、すぐに縦横無尽に走り回り、思い思いに遊び始めました。まるで以前から通いなれた場所のように。
その様子に、職員や設計者の中には、感極まって涙を流す人も。建物は完成がゴールじゃない。利用する人の息吹に満たされて、初めて命を持つんだよね。
〜Fuhito (あしなが育英会ファシリテーター)