「アマビエを届ける。」⑥〜青森市「カフェ・デ・ジターヌ」様
「アマビエを届ける。」の6回目は、青森市「カフェ・デ・ジターヌ」さんです。長くお店でtovoのチャリティグッズを販売してくださり、また、フリーペーパーの配布ご協力店としても、お店のお客さんをはじめ、たくさんの方にtovoの活動を広げてくださっています。お酒の好きな今井さんにも、しっかり疫病退散のアマビエをお届けしました。
カフェ・デ・ジターヌ 今井 健・聡子 インタビュー
(インタビュー日:2020年5月10日(日)・インタビュア:小山田和正)
今、お店はどんな感じで営業しているんですか?
健「喫茶の方は店内が狭いので、お客様が距離を保つのが難しいということもあり、しばらく喫茶はお休みし、テイクアウトのみにしています。
あと、うちはオリジナルの商品を他店に卸したりもしているんですが、そういったお店が現在休業をしていたりするので、その売り上げが見込めないこと、また、イベントもないので出店時の売り上げもないんです。
それらのことを覚悟して、先月からウェブショップや通販に力を入れ始めました。今のところはその配達や配送でいくらかカバーできているように思います。」
聡子「通販でも、コメントとかお手紙を書いてくれる方がいて、みんなお店のことを心配してくれていて、そういうのはとてもうれしいし、心の支えになっていますね。
通販で県外に引っ越しされて会えなくなった方や、ご無沙汰している方からの注文もあって嬉しいです。」
健「毎年、この時期は時の市というイベントが重なり、イベントの準備で忙しくしており、今まで『母の日』ってスルーしてたんですけど、今年はイベントも中止となってしまったので、青森市新町のプランツショップOOLJEEさんとコラボして、母の日のセットを販売しています。
OOLJEEさんとも、お互いが苦しい時、お互いに助け合いながら、一緒にできることがあればって感じで始めました。」
テイクアウトを始めたのはいつですか?
健「まだ緊急事態宣言の出る前でしたね。たぶんこんな感じになるんだろうと予想して、喫茶スペースを閉めてテイクアウトだけに切り替えました。
うちのお客さんって医療関係や介護関係の方が多いんです。その方々がだんだん恐る恐るお店にいらっしゃるようになってきたのを感じたんですよね。それで、このままじゃいけないと思って。」
聡子「3月末からですね。ジターヌ早くないか?って言われましたね(笑)お父さんのことも心配でした。不特定多数が出入りする中で感染リスク高いなと思いまして、それがあって早めに始めましたね。」
健「現在のスタイル、つまり、入り口の部分に衝立を立てて、外で注文するっていうスタイルになったのは緊急事態宣言が出た後です。
それまでは、テイクアウトではあるんですが、お店の中まで入って注文するというスタイルでした。
できれば、お客さんにはこんな状況であるからこそ、店内でゆっくりくつろいでリラックスしてもらいたいんですよね。でも同時に『今は正常な状態じゃないよ』ってことにも気をつけてもらいたくて、今のカタチに落ち着いています。」
1ヶ月以上経過してみてどうですか?
聡子「そうですね、いつもいらっしゃる方で、1ヶ月以上お会いしていないお客さんも増えました。」
健「そうですね。カフェって、気分転換の場所だったり、出会いの場所であったり、いろんな役割がありますから。そこは寂しいですよね。
1ヶ月以上経過して、地元のお客さんに多く愛されていたんだなということにあらためて気づかされています。
2011年の東日本大震災の時も、震災以前と震災以降って、ビジネスって大きく変わりました。うちもあの震災を契機にいろいろ大きく変えたんですね。それと同じような危機感を持ち続けなきゃいけないと思っています。」
とても難しい質問だと思いますが、このスタイルで1ヶ月以上経過するわけですけど、元に戻すにせよ、変えるにせよ、判断基準とか目処というのを立てていらっしゃるのでしょうか?
聡子「毎日の最新の情報を見ながらですよね。」
健「難しいですよね。今のスタイルを続けるとも言えないし、元に戻すと言っても、全く元どおりに戻すってことはないと思う。
感染症のリスクと向き合いながら、一緒に暮らしていくと考えると、みんなの生活スタイルの変化と共に、自分たちの商売のスタイルも変えていくことになると思う。」
聡子「今回のことがあって、今まで見えなかったものが見えているような感じします。そこは前向きに、時代に合わせて変えていくと思う。」
健「こうなってから、なるべく市内のいろんなお店に顔出して、買い物をしながらいろんな話をして様子を聞くようにしています。いろんな人のいろんな話を聞きながら、みんなで確認し合ってますね。
大阪が数値目標を示して、段階的に手段を講じていて、それはみんなにとってとても分かり易いやり方ではあるんですよね。もちろん、それは1つの判断基準にはなると思いますが、店を開けるとか、閉めるとか、店を変えていくことに関しても、最終的には自分たちで考えて、自分たちで決めたい。常に自分たちの頭で考えていたいと思っています。」
(終)