【連載記事】3.11を覚えておく雑記帳。②
2011年3月9日。私は転職したばかりでバタバタと仕事をしていた。
そんな時、突然事務所内が大きく揺れた。
揺れて数秒、「あ、これはマズイ…」と咄嗟に机の下に隠れた。高さのある本棚に書類や事務機器が乱雑に置かれていた場所なので、良い判断だったとは思う。しかし、一緒にいた社長が自席に座ったまま冷静に窓の外を眺めている。「ああ、揺れてるなあ…」といった感じで。
私は「社長、机の下に隠れましょう??」と言ったけれども、それでも社長は曖昧な返事をしつつ様子を伺っていた。ひょっとしたら、こんな強めの地震に慣れているのだろうか?そんな印象を受けた。
揺れがおさまって、事務所のテレビをつけて気持ちが落ち着くのを待った。
この地震では、仙台市青葉区は震度3であったようだが、当時ビルの6階に居たので体感としては結構揺れた記憶がある。
幸い、その時は何かが倒れてきたりなどの被害は無かったが、今思えばこの日にいろいろ予測して動けばよかったと思う。ラジオや食料を準備して。甘かったなぁ、と思っている。3月9日は、私たちに大地震の予兆を教えてくれていたのに。
(記:しまみえこ)